初ハーフマラソン挑戦レポート
- 靜哲人(しずか・てつひと)
- 2023年1月30日
- 読了時間: 7分

<きっかけ.>
ランニングを始めたきっかけは何を隠そう「腹が出過ぎてズボンがきつい」ことでした。もともと痩せ型で学生時代の体重は53 kgだったのが30代頃までには約10 kg増えましたが、以来ずっと60 kg台の前半でちょうどよく安定して20年以上。ところが50代後半あたりから毎年体重がきれいに2 kgずつ増加。それまで職場の健康診断でもA以外もらったことがなかったのが、59歳の時、初めての「C判定:要経過観察」。そこに書いてあった「身体計測の結果あなたは太り気味です」の文字を見た時は信じられないやらバカバカしいやら。その時の体重は自己史上最高の70 kg超えで腹囲も89 cm、体脂肪率は25%(嘘だろ。。こんなのオレじゃない。。。)妻曰く、原因は「夜中につまみをダラダラ食べるから」だったようです。
<ランニングウォッチ>
セルフイメージの回復のために、食生活改善と運動を決意。夜9時以降につまみを食べるのは極力やめ、かつ朝歩いたり多少走ったりを始めたのです。今思えばせいぜい2キロくらいです。闇雲にやるランニングは面白くないし、つらいので長続きしませんね。
それが変わったきっかけは61歳になった頃、友人に勧められて買ったGarminです。それまでのランニングは言わば「走り捨て」だったのが、Garminによって自分がどこをどう、どのくらいのスピードで合計何キロ走ったのかが言わば可視化されて記録されることになり、やる気マックスに! 当時の日記を見ると、「それまでキロ8分だったのが初めて7分台で走れた!」とか「続けて3 km走れた!」(笑)とかなんともカワイイことが書いてあります。
<善福寺川沿い>
それ以来コンスタントに週3〜4回、月に100〜150 kmは一人で走るようになりました。この月間走行距離はランナーとしては文字通り「駆け出し」なわけですが、続けて3 km走るのがやっとだった最初の頃を思いだせば「年間1600キロ走ったのか!日本列島の半分くらいは行った!」と達成感で一杯でした。コースとしては、iPhoneでGoogle mapを見ながら杉並区の緑のある場所を探しながら走っているうちに、自然と緑豊かな善福寺川沿いと神田川沿いがメインコースになっていました。この頃には体重は6〜7kg減って腹囲も8 cm小さくなり、体脂肪率は16〜17%に落ち着き、当初の目標だった「見た目サイズダウン」は達成していたのですが、いつしか走ること自体が楽しく、自分の走力向上を確認するのが嬉しくなっていたのです。
<善福寺川ランナーズに>
そんなある日、地元にランニングクラブとかないかなぁ〜と「善福寺川」「ランニング」で検索して「善福寺川ランナーズ」を発見。広い範囲のランナーを受け入れてくれそうな、懐の深いゆるくて温かい雰囲気の紹介文と、62歳の私でも気後れせずに入れそうな年齢層らしいことを写真から読み取って(笑)入会を即決。
「入会希望者は、会長に申し込むこととする」という会則にしたがってホームページの問い合わせフォームからすぐにメールを送ったのですが、待てど暮らせど返信はなし(笑)。まあ忙しくてチェックしてくれていないのだろうと見切りをつけて、昨年11月27日朝、直接セキレイ橋に伺って旗のそばにいらした見るからにフィットな感じの紳士(南部さんでした)にご挨拶したのが、善福寺川ランナーズに入れていただいた初日です。以来、ウィークデーは3回、比較的短い距離でやや速いペース走、日曜は朝練の15 km +自宅からセキレイ橋までの往復プラスアルファ7〜9 km = 22〜24kmという週4のスケジュールで来ております。
<新宿シティハーフマラソン!>
という長〜い前置きでした(すみません笑)。そして善福寺川ランナーズ入会してからちょうど2ヶ月ほどたった2022年1月29日、初めてのハーフマラソンとして新宿シティハーフマラソンに参加することになりました。11月に杉並ロードレース(10K)に出たのが初めてだったので、レースとして2回めです。1月5日に試走していたのでコースはわかっていましたが、さらに気温が低くなっていて何をどう着ればよいか迷いました。
結局、長袖のコンプレッションインナーの上にTシャツ、その上に中西さん直伝の穴あきゴミ袋ウィンドブレーカーを羽織ることに。直前に「史上最強寒波」が襲来しておりどうなることかと思いましたが、日曜日は晴れ。胸に秘めた目標タイムは1時間53分。
<「水」問題>
日曜日の朝練で私が走っているのを見ている方はご存知ですが、私はトイレが人の3倍近いです。なのでタイミングを自分で調整できる時はいいのですが、ヒトサマと一緒に行動せざるを得ない時の私の最大心配事は常にそれです。ですから今回のエントリーに際しても21.1キロを走り切るタイムとかペースの心配の前に、それをどうするか、に最も頭を悩ませました。
招集場所に行く直前にもちろん行きました。そして招集場所の直前に「スタート前の最終トイレ」の表示を見てもちろん行きました。エントリー時に予想タイムを書きますがそれによってスタートするグループが決まることを知らなかったので制限時間いっぱいの2時間29分と書いたせいか、最終のHグループです。Hグループはスタートまでトラックに出られず倉庫というか何というかの屋内でまあまあの時間待たされました(15〜20分くらいか?)。ようやく「スタートしてくださ〜い!」という号令。走り出した瞬間「あ〜これはもう既にあかん!」
<どうする?!>
その後はもう「どこで行くか?どこまで我慢するか?最後まで行かないのは無理だしな。。。」ばかり。大京町あたりで右手に最初のトイレが見えましたが、一瞬で「行くか!いやしかし行けばそれだけで少なくとも1〜2分はロスするから、目標タイムが。。。」という脳内ディベートが行われた結果、「ここはパスで!」と結論。
…と、この件も長々と失礼いたしましたが、結果的に言うと最後まで行かずに済みました。為せば成る!を実感した次第です。
<ラン>
そしてようやく肝心のランの話ですが、心に決めた目標タイムは1時間53分。なので目標ペースは5分21秒。最初はやや抑え気味で、あとはイーブンペースで、最後の2〜3Kはペースアップで、というのが作戦。
最初のころは混んでいるから走りにくいのでゆっくりしか走れない、というのはよく聞く話ではありましたが、最初の数キロに限らず、靖国通りでも場所によっては本当に狭く、接触しないかヒヤヒヤでした。自分のペースと同じかちょっと速いくらいの人を見つけて、ついて行こうとしたことは何度となくあるのですが、毎回、人混みのせいで見失いました。
あとでGarminを見てみると4:51〜5:29で、ほとんどが5分前半でした。特段に苦しいことはなく、「おっとっと、飛ばしすぎだから、セーブ、セーブ」ということが多かったです。ウィークデーのスピード練習を通じて、キロ5分で20分は巡航できる、何ならキロ4分40秒でも死にそうになりながら5キロは行ける、という自信ができていたのは大きかったですね。また本当にいろんなランナーがいて、スマホとかGoProで撮影しながら走る人とか、コスプレ気味の人とか見るのは楽しかったです。
<誤算>
ひとつ誤算だったのは、復路のコースを一部見誤っていたことです。1月5日に試走した際、富久町西からまるで盲腸のように南下して折り返すコースがあるのを見落としていました。想定外のコースがあるとメンタルに来ますね。そんなことはないと思っていたのに、富久町西で左折させられた時は気持ちが折れかけ、足にも結構来ました。そうこうしているうちに御苑トンネル。もうすぐだ、という気持ちはありましたが、暗いトンネルを1キロ近く走るのは決して快適なものではないですね。トンネルを抜けたころにはかなり足がやばい感がありました。
<善福寺川ランナーズの旗>
南部さん初め善福寺川ランナーズの方々の応援は本当に有り難かったです。朝早くから極寒の中、お疲れ様でした。南部さんの「靜さん、いいぞ!いいぞ!」の声には励まされました!水木さん、写真撮影ありがとうございました!
<そしてゴール!>
最後にスパートしようという計画は今ひとつ不発でした。後から思えばもうすこし追い込めたのでは、と思いますがその時はいっぱいいっぱいで、スパートできたのは競技場のトラックに入ってゴールまであと300メートルほどだと確認できてからでした。その300メートルはたぶん4分30秒くらいは出たと思います。で、ついにゴ〜〜〜ル!!!
タイムは、たぶん1時間50分弱くらい。なぜ「たぶん」「くらい」かと言うと、ゴールの瞬間高揚してしまい、Garminのストップを押し忘れてしまったからです。ボランティアの人に頼んで写真を撮ってもらってから思い出してあわててストップを押した結果は、
1時間51分41秒
でした。なのでICチップ計測の正式なタイムはきっと1時間49分台ではないか、と期待しています。これを書いている1月30日 0:10現在は公開されていないので、楽しみして待つことにします(内藤さんに頂いたウェストポーチ大活躍しました)。
いろいろアドバイスをいただいた皆様、本当にありがとうございました!4月の初フルのかすみがうらマラソンに向けて、さらに精進したいと思います。
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