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2026年迎春 50年の節目に思うこと

2025年12月31日
読了時間: 4分

 新年あけましておめでとうございます。今朝1月1日済美山グランドの初日の出です。いよいよ2026年の幕開けです。今年50周年を迎えるわが善福寺川ランナーズ。単体で半世紀も存続している走友会は全国的にみても稀有です。少し大げさですが、私はこれを『杉並区善福寺川の奇跡』と感じています。そこでこの節目を迎えたいま、私たちは次の50年に向けてどんな発進をすればいいのか、一緒に考えてみませんか。


 50周年と言えば、「月刊ランナーズ」も1976年創刊で当会とともに半世紀を歩んできました。1月号は創刊50周年記念「日本ランニング界50年間の挑戦史」と銘打ち、ランニング界著名人の祝辞コメントが掲載されています(ちなみに私も富山から1976年3月に上京してから50年目です)。


 有森裕子さん「マラソンには人を結びつける力がある。内戦のカンボジアで子どもたちが楽しそうに走っている姿に接し、走ることの社会的意義を実感した」、川内優輝さん「もしマラソンに出会わなければ自分は視野の狭い、つまらない人生を送っていたでしょう」、山中伸弥さん「マラソンは心を整えてくれる、生活というより人生の一部になっている」。

 そして高橋尚子さん「ランニングとは人と人をつなげるもの。走っていたから知り合えた人、つないでいただいた縁が私の人生で一番の宝物です。マラソンは一人で走る競技で孤独と言われていますが、孤独ではありません。仲間がいて、応援してくれる人がいて、支えて下さる方々がいます」。まさにその通り!多くの皆さんも実感されていることでしょう。


 走ることの楽しさを支えているのは、間違いなく仲間の存在です。一緒に走り、時に競い、時に励まし合い、ともに語り、笑い、応援し合い、一緒に悔しがることもある。そんな心と心をつなぐ敬愛の思いが仲間たちの輪となって広がります。高橋尚子さんの言う通り『マラソンは一人で走るけど、実は一人ではない』のです。走ることを通じて得る達成感や満足感は仲間たちと共有します、そう、『一人じゃない』・・・。それが走ることの楽しさであり、幸福感を実感するということなのでしょう。


 さて、幸福論を紐解くと、心理学者アドラーは「人はありのままの自分を享受し無条件で他者を信頼するなかで、私は誰かの役に立っているという貢献感を実感すること。それが幸福であり、自分が人やコミュニティに有益と主観的に思うことが幸せ」と説いています。

 またハーバード大学「成人発達研究」は、1938年から80年以上にわたり、何世代もの人々の人生を追跡し、幸福と健康について調査してきました。その結果、「幸せで健康的な人生を送るために最も大切なのは、良好な人間関係である」と結論づけています。お金や名声、仕事の成功よりも、家族や友人・仲間、地域の人々との温かいつながりが、心身の健康や幸福感に大きく影響することが明らかになりました。

 加えて、WHO(世界保健機構)も健康とは何かに対して、①身体的、②精神的、③社会的に良好な状態、この3つを定義としました。「社会的に良好な状態」とは、人と人との温かいつながりのなかにいるということです。家族・友人・仲間がいて良好な関係があり、孤立していないことは、実は健康を保つための重要な要素なのですね。


 ところで、論語「耳順」の齢をとうに過ぎた私ですが、このところ人生のハーベスト(収穫期)について考えることが多くなりました。健康とは?満足感や充実感とは?幸福とは?

ぼんやり見えてきたのは、「人と比較する必要などない、主観的でいい。比較するなら過去の自分と比較しよう。人生に勝ち組も負け組もない」。マラソンと同じで「人との競争ではなく自分との競争」、されど『一人じゃない』、ともに汗と涙を共有できる仲間がいる。人と人との温かいつながりのなかに私はいる。

 おそらく幸福のカタチのひとつは、「困ったときに『助けてほしい』と素直に言える仲間、嬉しいときに『やったよ!』と無邪気に抱き合える仲間、そんな仲間が近くにいること」、これがコミュニティの理想ではないかと思うようになりました。如何ですか。皆さんにとっての人生のハーベストは見えてきましたか?


 先人たちが積み上げたこれまでの50年、そしてこれから踏み出す新たな50年、いま私たちはその「折り返し地点」に立ち会っています。私たちは次世代にどんなバトンリレーをすればいいのか、そんなことを皆さんと走りながら、笑いながら、汗をかきながら、一緒に考えていきたいと願っています。そんな一年になれば素敵だな、って思っています。

 これまでの50年とこれからの50年の橋渡し、この節目の時にともに立ち会うことになった皆さん、新たな50年へのベストスタートをともに発進しませんか。引き続きいっそうのご理解ご協力ご尽力をお願いいたします。

 
 
 

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